界面活性剤の害は、化粧品の保湿効果を上回っている その理由
界面活性剤の害
化粧品の害は、水の害や美容成分の害など、複数あります。しかし、特記すべきは界面活性剤の害でしょう。
界面活性剤が肌に悪いということは、わたしも肌断食を知るまでなんとなく知識として知っていました。でも、それ以上に化粧品の美容成分が肌にいいと思っていたので、使い続けていました。
けれど界面活性剤の害を詳しく知った今は、とても使う気にならなくなってしまいました。
界面活性剤は肌バリアを壊す
まずは肌バリアと界面活性剤について詳しく説明していきます。
お時間のない場合は2項目下の「まとめ」だけ読んで頂ければ問題ないです。
肌バリアとは
肌の角層は、死んだ角質細胞と細胞間脂質が積み重なってできています。
角質細胞にはアミノ酸などの保湿成分(水溶性)が含まれ、細胞間脂質はセラミドなどの保湿成分(脂溶性)が含まれます。
この二種類の保湿成分が「レンガ+モルタル」構造による、丈夫な「壁」=「肌バリア」を形づくっています。
角層はこの二重構造によって水分の蒸発を防いだり、外界からの異物の侵入を食いとめています。
さらに、細胞間脂質の中でも、水、油、水…というように何層も重なりあい、保湿バリアが作られているのです。
界面活性剤の特性
界面活性剤は、本来混ざらないはずの水と油を混ぜ合わせるための物質です。
クリームを作るためには、水と油を混ぜなければなりません。しかし、本来水と油は弾き合って混ざらない。ここに界面活性剤を加えることによって、水と油が混ざり合い、クリームが出来上がるのです。
つまり、水と油の表面の膜を溶かして、両者を混ざり合わせることが界面活性剤の特性です。
肌バリアにクリーム(界面活性剤)を塗ると…
上記のような特性を持っているため、クリームは肌バリアをなんなく溶かしてしまいます。「レンガ+モルタル」構造も「水、油、水」の層構造も壊してしまいます。
結果、肌バリアが失われ、肌が乾燥するのです。
まとめ
肌バリアは角質細胞と細胞間脂質の層構造によって作られている。これは脂溶性、水溶性の物質や、水、油などでできている。
界面活性剤は水と油の膜を溶かして混ぜ合わせる特性があり、肌バリアに触れると上記の層構造を簡単に溶かし、壊してしまう。
結果、肌が乾燥する。
保湿クリームの美容成分で、壊れた分をカバーできないの?
界面活性剤が肌に悪いと知っていても、それ以上にヒアルロン酸やコラーゲン、天然オイルなどの美容成分が、カバーしてあまりある美肌効果を与えてくれるんじゃないかと期待して使っている方がほとんどだと思います。
冒頭でも書いたように、わたしもその一人でした。
けれど実際は違ったのです。
美容クリームでは保湿できない
皮脂は時間が経つと酸化する。それは肌に有害な過酸化脂質である。
だからきっちり洗い落として、皮脂の代わりになるクリームやオイルをつけて、保湿しなけらばならない。
これは化粧品メーカーがよく使う理論です。確かに彼らの作るクリームは、皮脂を同じような保湿効果を持っています。
しかしこの理論は、「とある前提」を持ってきたとたんに破たんします。
皮脂に保湿効果はない
皮脂の保湿効果は、皮膚の保湿機能を100パーセントだとしたら、その1パーセントにも満たないのです。
これは医師の間では常識なんだそうです。
そのため、皮脂を模したクリームが、十分な保湿効果を果たすというメーカーの理論はすでに破たんしているのです。
クリームに保湿効果がない以上、肌に塗れば塗るほど肌バリアが壊れて乾燥していくという循環は止められません。
まとめ
クリームは皮脂を模して作られている。しかし、皮脂に保湿力はない=クリームにも保湿力はない。
そのため、肌バリアが壊れて乾燥していくのを止められない。
界面活性剤って怖いですね。
今回は美容クリームの保湿成分だけ解説したので、次回は「美容成分」全体について説明したいと思います。