美容成分は、綺麗になるどころか肌に炎症を引き起こします
過去二回に渡って、なぜ化粧品が肌に悪いのかということを書いてきました。
でも、「いくら悪くてもそれ以上に美容成分の効果が高ければ問題ない」という考えもあります。わたしも実際そう思っていました。
だから今回は、「美容成分の害」についてお話しようと思います。
美容成分は炎症を引き起こす
まず大前提として、美容成分という物質は肌にとって異物です。そして体は異物の侵入を感じると、排除しようと働きます。
美容クリームをつけると、油や界面活性剤、そして美容成分が毛穴から少しずつ浸透していきます。それらはすぐに酸化して、有害な酸化物に変化します。すると、体はこの酸化物を異物とみなして、排除するために動き始めるのです。
これが炎症です。
炎症が慢性化し、シミになる
肌が炎症を起こして赤くなることを繰りかえすと、それが慢性化します。そうするとメラニンが増えるため、肌が茶色くなるのです。これがさらに繰りかえされ、やがてシミになります。
これまで熱心にスキンケアしてきた人の肌の状態
宇津木式の本によると、皮肉なことに、美容クリームなどをたくさん使ってきた人の肌ほど、ほぼ全ての毛穴の周りに炎症が見られるそうです。酷い場合には真皮のコラーゲンが溶けて、毛穴が大きくくぼんでいることもあるらしいです。
でも、皮膚科でクリームを処方されることもあるけれど…?
あせもや湿疹ができて皮膚科に掛かると、クリームや軟膏を処方されます。クリームが肌に悪いなら、そもそも患部に塗るよう医師が指導するわけがないのでは? という意見もあります。
医師は損傷リスクと薬効をはかりに掛ける
しかし皮膚科医は、肌をクリームで損傷させるリスクと、薬効をはかりに掛けて、薬効の方が大きい場合にクリームを処方するのです。
皮膚科においてクリームや軟膏は、薬を皮膚に浸透させるために肌のバリアを壊す目的で処方されます。肌バリアを壊す威力は、クリーム、軟膏、ゲルの順に高いそうです。
皮膚科医は皮膚病の度合いを見て、どれを処方するか決めるのです。
しかし、化粧品は皮膚病の治療に使う者ではありません。肌をより綺麗にするために使うものです。しかも、処方されるものは期間限定で使うのに対し、化粧品はほぼ毎日、何十年も使い続けます。
それなのに毎日クリームを塗布し続けることは、肌バリアをわざわざ壊して、状態を 悪くさせてしまうことと同じなのです。
まとめ
美容クリームは、界面活性剤の効果によって肌バリアを溶かし、美容成分を内部に侵入させる。肌の内部で美容成分は酸化し、有害になる。すると体がそれを排除しようと肌に炎症を起こす。これが慢性化するとシミになる。
次回は界面活性剤を使っていない、天然オイル(スクワランや馬油)は肌に良いのか、ということについて書きたいと思います。