天然オイルがもたらす怖い「オイル焼け」はどうして起こる?
化粧品の美容成分は、肌の内部で酸化し有害物質になるため、肌がこれを排除するために炎症を起こし、肌荒れを起こします。これが昨日のお話でした。
「それでは椿油やスクワランなどの、天然オイルなら肌に優しいのではないか?」ということについてお話をしたいと思います。
天然オイルがもたらす「オイル焼け」が怖い
純粋なオイルは界面活性剤を含んでいないため、確かにクリームよりは肌に優しいです。
けれど、油は油に溶けるという性質があるため、脂溶性の細胞間脂質に溶けこんで、少量でも異物として害をなします。
しかしそれよりも怖いのは、「オイル焼け」という現象です。
オイルを使い続けると、皮膚が委縮して薄くなる
オイルで肌をべたべたにしていると、ターンオーバーが正しく行われません。
角質細胞がアカとして1コはがれると、肌の底にその情報が伝わり、角質細胞の赤ちゃんが肌の底で作られます。しかし、オイルで肌をベタベタにしていると、角質細胞がノリのようにひっついてしまい、はがれにくくなってしまいます。すると肌の底で新鮮な角質細胞が生まれにくくなるのです。
これがターンオーバーの乱れです。こうなると新しい細胞が作られないので、皮膚は薄くなります。
皮膚が薄くなると、皮膚の下にある血管や筋肉が透けてしまい、肌が黒ずんで見えます。
オイルは酸化して有害な物質に変化する
また、オイルは美容成分と同じく、時間が経てば過酸化脂質に変わります。そのため、肌が炎症を起こし、排除にかかります。これが慢性化するとメラニンが増えるので、シミやくすみになります。
ターンオーバーの滞りと酸化による炎症⇒オイル焼け
ターンオーバーの滞りによって皮膚が薄くなり、くすんで見える。オイルが酸化して炎症が起き肌がくすむ。
この二つが組み合わさって、よりいっそう肌が黒ずんで見えるようになります。これがオイル焼けの正体です。
まとめ
オイルを使い続けると肌が委縮して薄くなる。また、オイルが酸化して有害な過酸化脂質になり、炎症が起きる。
この二つの現象によって、肌が黒ずんで見えるようになる。これがオイル焼けである。
では、美容液や乳液は?
前回と今回で、美容クリームと天然オイルが肌に悪いということを説明しましたが、それは乳液や美容液も同じです。
この二つも界面活性剤と油を使っているため、美容クリームやオイルと同じ現象が起きます。
わたし自身について言うと、わたしの肌は油分に極端に弱かったようでした。特に弱かったのがオイルクレンジングで、これでメイクオフするとニキビの親玉がいくつもできてしまうのです。この体質をうまく把握できず、オイルの特性についての知識がなかったため、とても苦労したことを覚えています。
ここまでで界面活性剤の害や油の害をお話しましたので、次回からは水の害について書きたいと思います。